
中央本線の東側を代表する特急といえば「あずさ」だろう。誕生したのは1966年(昭和41年)12月12日のことで、運転区間は新宿〜松本、運行本数は2往復、車両は181系電車が用意された。現在のグリーン車に相当する1等車が2両に、食堂車も組み込んだ10両編成という、特急らしい堂々たる姿をした列車であった
本券は「あずさ」の運転開始を記念して発行されたもので、表面には白銀の山並みと流れ出る河川という景色のなかを、ボンネットが特徴的な181系電車が駆け抜けるイラストになっている。推測するに山並みは松本の先に広がる北アルプスで、河川は列車名の由来となった梓川をイメージしたものだろう。

裏面には「あずさ」の時刻表が掲載されている。それによると午前と午後に1往復ずつ設定されていて、途中停車駅は上諏訪と甲府のみが載っている。停車駅は随分省略したように見えるけどそうではなく、当時の「あずさ」は八王子や大月など、いまでは当たり前のように停車する駅も通過する、まさに特別な急行だったのだ。

運転開始から60年目となる現在の「あずさ」は、使用車両はE353系電車となり、運行本数は定期列車だけで16往復、所要時間は停車駅を絞っても約4時間だったものが、約2時間半にまで大幅に短縮され、当初とは別物のように進化を遂げている。

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